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トレンド気づく更新 2026-08-23

「格安SIMだと緊急地震速報が鳴らない」は本当か——分かれ目は回線ではなく端末

2026年8月23日午前2時0分ごろ、茨城県南部を震源とする地震があり、茨城・埼玉・千葉・東京で最大震度5弱を観測しました。真夜中に警報音で起こされた人が多かったようで、Xの日本トレンドは「緊急地震速報」を筆頭に地震関連の語で埋まりました。こういう夜のあとに必ず出てくるのが「格安SIMに変えると、あの警報は鳴らなくなるのでは」という不安です。この記事では、ドコモ・楽天モバイル・mineo・IIJmioの公式ページを実際に開いて、鳴る/鳴らないを分けているのが何なのかを確認します。結論を先に言うと、分かれ目は契約している会社の安さではなく、手元の端末です。

この記事が役に立つ人

  • 「格安SIMは災害のときに不安だから」で乗り換えを止めている人。止めている理由が事実かどうかをここで確認できます
  • 親や家族に格安SIMを勧めたら「災害のとき大丈夫なの」と言われた人
  • 端末を安く買い替えたい人。価格の安いメーカーほど差が出る項目があります

当てはまらない人

  • すでに使っている端末で警報がきちんと鳴っている人(設定を触る必要はありません)
  • 回線が丸ごと止まったときの話を知りたい人。それは別の記事(災害時の通信の備え)で扱っています
  • iPad・タブレット単体での受信を期待している人。ドコモは公式に非対応と書いています

今朝鳴ったものは、契約している会社の「サービスの安さ」とは別の仕組みで動いている

まず前提を揃えます。緊急地震速報や津波警報をスマホに一斉配信する仕組みは、ドコモでは緊急速報「エリアメール」、他社では「緊急速報メール」と呼ばれます。申込みは不要で、料金もかかりません。ドコモの公式ページはこう書いています。

対象エリアにいるお客さまは、月額使用料のほか通信料や情報料も含め一切無料でご利用できます。

NTTドコモ「緊急速報「エリアメール」」

楽天モバイルの公式ページにも「緊急速報メールの受信にかかる通信料・情報料は無料です」とあります。つまりこれは料金プランの上位/下位で付いたり外れたりするオプションではありません。高いプランだから鳴る、安いプランだから鳴らない、という構造ではないということです。

配信の基準も会社ごとに違うわけではなく、気象庁側で決まっています。ドコモの告知によると、2023年2月1日から緊急地震速報の発表基準は「最大震度5弱以上または長周期地震動階級3以上の地震が予想された場合」に変わりました。今朝の地震は最大震度5弱を観測しているので、この基準の範囲内の出来事です。

mineoの公式一覧を見ると、緊急地震速報はほぼ全機種○。差が出るのはJアラートと自治体防災情報

格安SIM各社のうち、機種別の受信可否をここまで細かく公開しているのはmineoです。同社の「緊急情報の受信可否一覧について」に載っている端末を、メーカー単位で要約すると次のようになります。

メーカー緊急地震速報(地震・津波)Jアラート自治体防災情報備考
SHARP(AQUOS)一覧の全機種
ソニー(Xperia)一覧の全機種
FCNT(arrows)機種で分かれる機種で分かれるM05以降は○、M02〜M04は×
ASUS(ZenFone)機種で分かれる機種で分かれるZenFone 4以降は○
OPPO××一覧の全機種
Xiaomi××一覧の全機種
Motorola××一覧の全機種
HUAWEI××MediaPad T2 8 Proのみ条件付き
京セラ機種で分かれる機種で分かれる機種で分かれるLUCEは緊急地震速報も×
mineo公式「緊急情報の受信可否一覧について」の掲載内容をメーカー単位で要約したもの。mineoで扱った端末の一覧であり、他社で買った同型番の端末の保証ではない。個別の機種は必ず一覧の原本を参照のこと

読み取れることは2つあります。1つ目、地震のときに鳴る緊急地震速報は、一覧のほぼ全機種が○です。「格安SIMだと地震速報が鳴らない」という言い方は、少なくともこの一覧の上では成り立ちません。

2つ目、差がはっきり出るのはJアラート(全国瞬時警報システム)と自治体の防災情報のほうです。そしてここで×が並ぶのは、OPPO・Xiaomi・Motorola・HUAWEIといった、価格の安い機種を出しているメーカーに集中しています。通信費を下げたい人がまさに選びがちな価格帯なので、これは知らずに踏む種類の落とし穴です。

誤解のないように書いておくと、これは「安い端末は危ない」という話ではありません。地震のときに鳴ってほしい緊急地震速報は、この一覧では×がほぼ無い項目です。×が付くのは、ミサイル情報などのJアラートと、市区町村が出す避難情報のほうです。自分がどちらを重視するかで判断が変わります。

大手キャリアでも「対応機種以外は動作確認していない」と書いてある

では大手キャリアなら無条件に鳴るのか、というとそうではありません。ドコモの公式ページには、自社で売っていない端末について次の但し書きがあります。

エリアメールは、「対応機種」に記載の機種以外では動作確認などを実施しておらず、ご利用いただけない場合がございますのであらかじめご了承ください。

NTTドコモ「緊急速報「エリアメール」」

同じページには「iPadでは「エリアメール」は非対応です。」とも書かれています。つまり大手キャリアでも、判定しているのは契約ではなく端末です。SIMフリー端末を持ち込んでドコモ回線を使うなら、条件は格安SIMと変わりません。

楽天モバイルの公式ページはさらに具体的で、対応可否を「ETWS(緊急地震速報、津波警報の受信などの機能)」に対応しているかで確認するよう案内しています。加えて、災害・避難情報については「楽天回線エリアでは、一部地域のみ配信に対応しています。」という注記があり、配信可能な地方公共団体の一覧をPDFで公開しています。iPhoneについては、キャリア設定アップデートを行っていない場合(iOS 14.4以下)は利用できない、とも書かれています。

そしてこの論点をいちばん端的に言い切っているのはIIJmioです。公式の連載記事にこうあります。

「IIJmio(格安SIM)を利用しているから鳴らない」のではなく、「SIMフリースマホの機種の中には一部の警報を受信できないものがあるため、鳴らない」仕組みになっているということ。

IIJmio「格安SIMで受信する防災警報のご案内」(2018年9月)

このIIJmioの記事は2018年のもので、今日の機種のことを直接書いたものではありません。ただし同じ記事に「今年に入って発売されたSIMフリースマホであれば、ほとんどの機種で警報が受信できます」という訂正注記が入っており、古い機種ほど不利という方向は上のmineoの一覧とも一致しています。古い出典なので、そのまま今の端末の保証としては使えない点だけ添えておきます。

鳴るかどうかを今すぐ確かめる方法と、鳴らないときに埋める方法

mineoの公式ページは、受信するための条件を3つ挙げています。端末が緊急速報対応機種であること。電源が入っていて電波を受信できる状態であること。端末またはアプリの設定で緊急速報の受信設定を行っていること。このうち3つ目は自分で確認できます。

  1. iPhoneの場合
    「設定」→「通知」を開き、いちばん下の「緊急速報」がONになっているかを見ます。IIJmioの公式記事も、通知が来ない場合はここをONにするよう案内しています。
  2. Androidの場合
    「設定」→「通知」→「緊急速報メール」(機種により「エリアメール」)を開いて、受信設定を確認します。
  3. 自分の機種が対応しているかを確認する
    mineoの受信可否一覧、または楽天モバイルの「ご利用製品の対応状況確認」でETWSの対応可否を見ます。手元の機種名で引くのがいちばん確実です。
  4. ×だった項目をアプリで埋める
    mineoもIIJmioも、受信できない端末には無料の「Yahoo!防災速報」アプリを案内しています。端末側の対応表で×が付いていた項目は、ここで補えます。

4つ目が重要です。Jアラートや自治体防災情報が×の端末でも、無料アプリを入れれば通知は受け取れます。しかも案内しているのは事業者自身です。「端末の対応表で×だから安い回線は選べない」という結論には、少なくとも公式の説明の上ではなりません。

警報が鳴るかどうかで回線選びを止める理由が無いと分かったなら、次に見るのは金額のほうです。いま使っているGB数と通話時間を入れると、各社の月額と現在の支払いとの差が出ます。

自分の使い方で月額を計算する

格安SIM料金シミュレータ・入力3つ・無料

では、いくら違うのか

ここまでが事実の確認です。防災の観点で乗り換えを止める理由が無いなら、残るのは金額の差だけになります。参考として、月20GBを使う場合に今契約できる安いプランを出しておきます。

20GBでの実計算 — 料金データから自動更新

月20GBを使う場合、いま契約できる最安の3プラン

  1. 日本通信SIM合理的みんなのプラン(20GB)1,390
  2. LIBMOなっとくプラン(20GB)1,991
  3. IIJmioギガプラン 25GB2,000
  4. 大手キャリアの平均的な支払い7,500

いま月7,500円を払っていて、実際の使用量が月20GBなら、差は年 73,320 円です。すでに割引が効いていて支払いが少ない場合、この差は小さくなります。

この金額は毎日自動で更新しているデータから計算しているので、記事を書いた日の数字が固定で貼ってあるわけではありません。乗り換えを先送りしている間、この差額は毎月出続けます。

最適セレクトの管理人の判断(料金以外は意見です)

ここからは私の判断です(事実ではなく意見として読んでください)。「災害が不安だから大手キャリアのまま」という選び方は、費用に見合っていないと考えています。公式ページを読む限り、緊急地震速報が鳴るかどうかを決めているのは端末であって契約先ではなく、大手キャリアでも持ち込み端末なら条件は同じです。むしろ心配な人がやるべきなのは回線を高いまま維持することではなく、手元の端末の対応可否を1回調べて、×の項目を無料アプリで埋めることだと思います。所要は5分程度で、しかもそれは今の契約のままでも今日できます。

まとめ

  1. 2026年8月23日午前2時0分ごろ、茨城県南部でM5.9の地震。茨城・埼玉・千葉・東京で最大震度5弱
  2. 緊急速報メール(エリアメール)は申込不要・無料で、料金プランの上下で付いたり外れたりするものではない
  3. mineoの公式一覧では、緊急地震速報はほぼ全機種○。×が並ぶのはJアラートと自治体防災情報のほう
  4. その×はOPPO・Xiaomi・Motorola・HUAWEIなど安価な機種を出すメーカーに集中しているので、端末選びの側で効いてくる
  5. 大手キャリアでも「対応機種以外は動作確認していない」と明記されており、判定しているのは契約ではなく端末
  6. ×の項目は事業者自身が案内している無料アプリ(Yahoo!防災速報)で補える

端末側の確認が済んだら、あとは金額の問題だけです。年額でいくら変わるかをその場で出せます。

年間の差額を確認する

格安SIM料金シミュレータ・入力3つ・無料

出典

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