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トレンド知る更新 2026-08-14

Gemini 3.7 Flashの「半額」は2026年末まで。2027年1月に入力・出力とも2倍になる

Google が2026年8月13日に Gemini 3.7 Flash を公開しました。報道の見出しは「半額」「50%の値下げ」で揃っていますが、公式の料金ページと発表ブログの脚注を読むと、この単価は2026年12月31日までの導入価格です。2027年1月1日からは入力100万トークンあたり1.50ドル・出力7.50ドルになり、入力も出力もちょうど2倍に戻ります。しかも同じ導入価格が Gemini 3.6 Flash にも付いているため、いま Flash 系を使っている人も対象です。この記事では公式ページの原文を根拠に、いつ何が変わるのか、年間の見積もりをどう分けて置くべきかを整理します。

この記事が役に立つ人

  • Gemini 3.7 Flash か 3.6 Flash を本番ワークロードで使う(使っている)人。年末までの単価と2027年以降の単価は別物です
  • AIコストの年間見通しや稟議資料をこれから作る人。2027年分を今の単価で積むと足りません
  • 「Flashが半額になった」という記事を見て、これからモデル選定をしようとしている人

当てはまらない人

  • Gemini 3.5 Flash や 3.1 Pro Preview など他のGeminiモデルだけを使っている人。導入価格が付いているのは3.7 Flashと3.6 Flashの2つだけで、他のモデルの単価は変わっていません
  • Google AI Pro / Ultra のサブスクだけを使っている人。今回の話はAPI従量課金の単価です
  • 2026年内に完了するスポットの案件で使う人。年末までは導入価格のままです

何が発表されたか:半額はあくまで2026年12月31日まで

Gemini 3.7 Flash は2026年8月13日公開の新モデルで、Google は発表ブログで「3.6 Flash の元の単価の半額の導入価格」と説明しています。ただし同じブログの脚注に、期限と期限後の単価が明記されています。

Introductory pricing expires on December 31, 2026. Starting January 1, 2027, $1.50/1M input tokens and $7.50/1M output tokens will apply.

Google公式ブログ「Introducing Gemini 3.7 Flash」脚注(2026年8月14日確認)

つまり「半額」は値下げではなく、2026年12月31日までの期間限定の導入価格です。2027年1月1日からは入力・出力ともちょうど2倍に戻ります。ここを読まずに「Flashが安くなった」だけを持ち帰ると、年をまたぐ見積もりが2倍ずれます。

価格表の原文:年末までと2027年以降

公式の料金ページには、同じ行の中に年末までの単価と2027年以降の単価が並記されています。原文の表記をそのまま並べると次のとおりです(いずれも有料ティア、100万トークンあたりの米ドル)。

項目2026年12月31日まで2027年1月1日から
入力$0.75$1.50
出力(思考トークンを含む)$3.75$7.50
コンテキストキャッシュ$0.075$0.15
キャッシュ保持(100万トークン/時)$0.50$1.00
バッチ(入力/出力)$0.375 / $1.875$0.75 / $3.75
Priority(入力/出力)$1.35 / $6.75$2.70 / $13.50
出典: Gemini Developer API pricing の Gemini 3.7 Flash 節(2026年8月14日確認)。原文は「$0.75 through December 31, 2026. $1.50 starting January 1, 2027.」のように1つの欄に2つの単価が書かれている

倍率はどの経路でも一律2倍です。急がない処理をバッチに回しても、Priority を使っていても、2027年1月1日に単価が2倍になるという構造は変わりません。キャッシュの保持料金(1時間あたり)も2倍です。

「半額」の基準は3.6 Flash。ただし3.6 Flashにも同じ導入価格が付いた

ここが実務上いちばん重要な点です。当サイトは前日(2026年8月12日)まで、Gemini 3.6 Flash を入力$1.50・出力$7.50として公式ページの原文で確認していました。ところが今日の同じページでは、3.6 Flash の欄も3.7 Flashと同じ「年末まで$0.75・$3.75、2027年1月1日から$1.50・$7.50」という表記に変わっています。導入価格が付いているモデルはこの2つだけで、3.5 Flash($1.50・$9.00)などの表記は変わっていません。

この結果、2027年1月1日以降は3.7 Flashと3.6 Flashの単価が完全に同額になります。「新しい方が高い」わけでもなく、「3.7 Flashに乗り換えると安くなる」わけでもありません。年末までは両方が半額、年明けからは両方が元の水準、という並びです。乗り換えの判断材料は単価ではなく、性能とワークロードとの相性しか残りません。

出力単価の安い順 — 料金データから自動更新(1ドル154.25円で換算)

本サイトのデータに登録済みの単価(出力の安い順)

モデル提供元入力出力
GPT-5.6 lunaOpenAI (GPT)31185
GPT-5.4 nanoOpenAI (GPT)31193
GPT-5.4 miniOpenAI (GPT)116694
Claude Haiku 4.5Anthropic (Claude)154771
Gemini 3.6 FlashGoogle (Gemini)2311,157
Gemini 3.5 FlashGoogle (Gemini)2311,388

単位は100万トークンあたり。日本語は英語より多くトークンを消費するため、同じ文章量でも請求は上振れします。

あなたのワークロード(リクエスト数・入力と出力の長さ)を入れると、登録済みの単価で月額を円建てで計算できます。Flash 系を使う場合は、そこで出た額が2027年以降の水準、その半分が2026年内の水準という読み方になります。

自分のワークロードで月額を計算する

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年間の見積もりは2026年分と2027年分を分けて置く

入力も出力も同じ倍率なので、計算そのものは単純です。Flash 系だけで動いているワークロードなら、年末までの月額の2倍が2027年1月以降の月額になります。年間予算を1本の平均値で組むのではなく、期間で割って置くほうが実態に合います。

  1. 見積もりを2026年12月までと2027年1月からで分割する
    同じワークロードでも単価が違う期間なので、1行にまとめると必ずどちらかがずれます。12月と1月の間に線を引くだけで、年をまたぐ稟議の精度は上がります
  2. Flash 系の請求占有率を先に見る
    3.7 Flash と 3.6 Flash が請求の何割かを確認します。占有率が低ければ、2倍になっても全体への影響は小さいままです
  3. コンテキストキャッシュの保持料金も2倍で置く
    キャッシュは読み取り単価が安いので節約手段になりますが、今回は保持料金(100万トークンあたり1時間$0.50→$1.00)も2倍です。長時間キャッシュを張る設計だと、ここが見落としになります
  4. 年末までに品質検証を終わらせておく
    導入価格の期間は、単価が安いうちに本番相当の検証を回せる期間でもあります。1月に慌てて別モデルを試すより、12月までに比較を終えておくほうが検証そのものの費用が安く済みます

導入価格の期限切れは、当サイトが今年扱った2件目

同じ形の値上げを、当サイトは2026年8月上旬にも扱いました。Anthropic の Claude Sonnet 5 は入力$2・出力$10の導入価格が2026年8月31日で終了する、というものです。発表時は「安い新モデル」として報じられ、期限が来ると静かに正価に戻るという流れが共通しています。

この形が続くなら、新モデルの単価を見るときに確認すべきことは1つに絞れます。その単価に期限が書かれていないかです。書かれていれば、それは値下げではなく期限付きの価格です。当サイトが料金データに期限のない側の単価を登録しているのは、この理由です。

最適セレクトの管理人の判断(料金以外は意見です)

私の考えでは、2027年1月1日を理由にモデル選定を変える必要はありません。同じ日に3.6 Flashも同額に戻るので、Flash 系の中では相対的な有利不利が動かないからです。今やる価値があるのは、モデルの入れ替えではなく見積もりを期間で割ること、そして単価が安い年末までに本番相当の品質検証を終えておくことの2つだけだと考えています。「半額のうちに使い倒す」ような判断は、年明けに請求が2倍になったときに使い方を戻せる設計になっているかどうかで決めるべきで、単価の安さだけで恒久的な構成を決めるのは勧めません。

モデルを1段下げたときに請求がいくら変わるかも、同じ計算機で比較できます。2027年以降の水準で比べておくと、年明けの手戻りが減ります。

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出典

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