AI・LLM知る更新 2026-07-31
gpt-5.6-luna が5分の1に。安いモデルの基準が変わりました
OpenAI が gpt-5.6-luna の単価を引き下げました。入力が100万トークンあたり1ドルから0.2ドル、出力が6ドルから1.2ドルで、どちらも5分の1です。terra も入力2.5→2ドル、出力15→12ドルに下がりました。軽量モデルの相場が動いたので、いま他社の軽量モデルを使っている場合は見直す価値があります。この記事では他社との差と、乗り換えを判断する材料を整理します。
この記事が役に立つ人
- 軽量モデルで大量のリクエストを回している人。単価が5分の1になるので請求への影響が直接出ます
- 要約・分類・抽出のようなタスクを他社の軽量モデルで動かしている人
- gpt-5.6-terra を使っていて、月の請求が数万円を超えている人
当てはまらない人
- フラッグシップ級(sol / opus / fable)しか使っていない人。これらの単価は変わっていません
- 月の請求が数百円規模の人。5分の1になっても差額が小さく、移行の手間に見合いません
- モデルを固定する契約や監査要件があり、そもそも乗り換えられない人
結論:luna は一覧の中で最も安い出力単価になった
値下げ後の luna は、出力単価が100万トークンあたり1.2ドルです。本サイトが追跡している範囲では、これが最も安い水準になりました。
出力単価の安い順 — 料金データから自動更新(1ドル163.53円で換算)
現在の単価(出力の安い順)
| モデル | 提供元 | 入力 | 出力 |
|---|---|---|---|
| GPT-5.6 luna | OpenAI (GPT) | 33円 | 196円 |
| GPT-5.4 nano | OpenAI (GPT) | 33円 | 204円 |
| GPT-5.4 mini | OpenAI (GPT) | 123円 | 736円 |
| Claude Haiku 4.5 | Anthropic (Claude) | 164円 | 818円 |
| Gemini 3.6 Flash | Google (Gemini) | 245円 | 1,226円 |
| Gemini 3.5 Flash | Google (Gemini) | 245円 | 1,472円 |
単位は100万トークンあたり。日本語は英語より多くトークンを消費するため、同じ文章量でも請求は上振れします。
この表は料金データから自動で作っているので、次に改定があれば順番も金額も入れ替わります。記事を書いた時点の値ではなく、いまの値です。
terra は値下げで gemini-3-pro と同額になった
見落とされやすい点ですが、terra の新価格(入力2ドル・出力12ドル)は gemini-3-pro とまったく同じです。中位クラスで両者を比較していた場合、単価では差がつかなくなりました。
つまり terra と gemini-3-pro の選択は、価格ではなく品質・応答速度・使えるツールで決める問題になりました。料金だけを見て選ぶ理由がなくなったということです。
日本語で使う場合、単価の差はそのまま請求の差にならない
ここは注意が必要です。日本語は英語よりトークンを多く消費します。同じ内容の文章でも、日本語だとトークン数が数倍になることがあります。
単価が5分の1になれば請求も5分の1になりますが、もともとの見積もりが英語ベースだった場合、実際の請求は見積もりより大きくなります。値下げを機に移行するなら、日本語のトークン数で試算し直すべきです。
あなたのワークロード(リクエスト数・入力と出力の長さ)を入れると、日本語のトークン換算で月額を円建てで計算できます。モデルを入れ替えたときの差額もそこで出ます。
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乗り換えを判断する材料
単価が安くなったこと自体は、乗り換える理由の一部にしかなりません。判断するには次を見る必要があります。
- いまの請求の内訳を出す:入力と出力のどちらにお金がかかっているかを確認します。出力側が支配的なら値下げの効果が大きく、入力側が支配的ならキャッシュの設定を見直す方が効きます
- 同じ入力で品質を比べる:自分のタスクの実データで、いま使っているモデルと luna の出力を並べます。単価が安くても、リトライや人の手直しが増えれば総コストは下がりません
- レート制限と可用性を確認する:安いモデルに移すとリクエスト数が増えることが多いので、制限に当たらないかを見ます
- 差額を月額で出す:移行の工数と比べます。月の差額が数百円なら、多くの場合は手間の方が高くつきます
この値下げが影響しない人
都合のいい話だけ書くのは不誠実なので、当てはまらないケースも挙げます。
- フラッグシップ級の単価は変わっていません。sol(入力5ドル・出力30ドル)、Claude Opus 5、Claude Fable 5 はいずれも据え置きです
- gpt-5.4-nano とはほぼ同水準です。nano は入力0.2ドル・出力1.25ドルなので、nano を使っていた人にとっての変化はごくわずかです
- キャッシュを効かせている場合、体感は小さくなります。キャッシュ済み入力は元から安く、そこが支配的なワークロードでは値下げの寄与が薄まります
安いどっちの管理人の判断(料金以外は意見です)
私の考えでは、この値下げだけを理由に急いで移行する必要はありません。単価が下がっても、品質の検証とレート制限の確認を飛ばすと、リトライや手直しで差額が消えます。一方で、軽量モデルで大量に回していて月の請求が数万円規模の人は、試算するだけの価値があります。5分の1は無視できる差ではありません。判断の順序は「まず自分の請求の内訳を見る」で、モデルの比較はその次だと思います。
出典
- OpenAI API Pricing(公式)確認 2026-07-31
- Anthropic 料金(公式)確認 2026-07-31
- Gemini API 料金(公式)確認 2026-07-31